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「―戦後60年― 無言館 遺された絵画展 」 @東京ステーションギャラリー

先日の三連休最終日に、東京ステーションギャラリーで
「―戦後60年― 無言館 遺された絵画展 」をオカンと見てきました。
(残念ながらこの展示は終了しました。)

美大(現在の芸大)を出て、画家を目指しつつも、戦没してしまった
画学生たちの遺作・遺品などが沢山展示されていました。

ご本人や遺族のコメントひとつひとつに胸が詰まります。
今まで見てきた戦争関係の展示に比べ、生々しいものに感じました。
戦争なんかで夢も未来もかき消されてしまうのというのは
本当に悲しくて、切なくて、腹立たしい事です。
絵が好きで好きで仕方なく、出征のギリギリ前まで絵筆を離せなかったというのも、
その時のご本人の想いを考えると、なんともいえない気持ちになる。
戦争なんか行きたくない、行かないで好きな絵をずっと描き続ければ
どれだけ幸せだっただろう・・・というやりきれない想い。
年齢も20~30歳で、まさに現在の私と同世代の若者たちというのも・・・。

私達は「戦争を知らないこどもたち」な世代なので、
戦争という非日常的なものはやはり未知のものであって・・・・。
想像することしか出来ませんが。
戦争さえなければ今頃彼らは有名な画家になっていたかもしれないのに。
この展示で「戦争」というものについても考えさせられます。

私も美大を出つつも、現在は毎日ダラダラと絵も描かずに過ごしています。
彼らに叱咤されそうです・・・。これは本当に贅沢だと実感します。
私は生きられるのに、描かない。
でも彼らは描きたいのに、生きられなかった。
本当は彼らの分まで絵を描くべきなのに・・・。(ジャンルは違えど)

東京ステーションギャラリーの展示は終わってしまいましたが、
この画学生たちの遺作が展示されている美術館、「無言館」が長野県にあります。
興味のある方は是非長野まで足をお運び下さいませ。